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2026.February | RECRUIT

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PRの仕事、若手社員はどう動く?任された裁量と、試行錯誤のリアル|社員クロストーク#01

マテリアルマガジンをご覧の皆さま、こんにちは。マテリアルグループ広報です。
PRの仕事は、外から見ると「実際に何をしているのか」が見えにくいものです。 「華やかな仕事に見えるけれど、裏側ではどんな準備をしているの?」 「学生時代の経験はどこまで通用するの?」といった疑問に答えるべく、MATERIAL MAGAZINE「社員クロストーク」シリーズをスタートします。
第1回目は採用グループの大日方誠弥が、現場で活躍する若手メンバーの廣瀬真依と峯秀斗に話を聞きました。
今回は、実際の案件を題材に、何を手がかりに状況を整理し、どこで迷い、どう判断し、どう前に進めたのか――“現場の思考”を時系列でひもときます。うまくいった工夫だけでなく、難しかった局面や乗り越え方も含めて、PRのリアルをお届けします。

メンバー紹介

コーポレートディベロップメント本部PPX局採用グループ 大日方誠弥

ブランドプロデュース本部2局 廣瀬真依

ブランドプロデュース本部1局 峯秀斗

1.「社長直轄」に「3社連携」プロジェクト。若手メンバーが挑んだ、難度の高いミッションの舞台裏

大日方:早速ですがお二人は、本日題材としてお話しされる案件について、詳しく教えてください。

 

廣瀬:私は、ある美容ブランドの案件についてお話できればと思います。この案件では、クライアントの窓口として、PRフックをどう作るかという企画段階から、メディア誘致までを一貫して担当させていただきました。

 

峯:僕は、地方自治体・有名アニメ・外資系洗浄機メーカーを掛け合わせた『アートプロジェクト』についてお話します。洗浄機で汚れを落とすことで絵を描く、という企画です。

 

大日方:その案件を任された際、一番の課題は何だと感じましたか?

 

廣瀬: クライアントから信頼が厚い先輩が監修に入っていたため、先輩に向けられている高い期待値を、自分も超えていかなければならないというのが1つめの課題でした。

さらに今回は社長直轄の案件でもあったため、クライアントの社長室チームと連携し、「どうしたら社長の期待に応えられるか」を必死に考え、提案を練り上げていく。そのプロセスこそが、今までにない最大の挑戦でした。

 

峯: 大きく2つあり、1つ目は3社連携です。リリースの書き方ひとつとっても、「断定で終わりたい」企業もあれば「含みを持たせたい」クライアントもいます。それぞれの意見を調整して一つの文章を作り上げることや、企画の合意を取ることが非常に難しかったです。

2つ目は、露出のバランスです。有名キャラクターやタレントさんを起用すると、どうしてもメディアの焦点はそちらに当たってしまいがちです。しかし今回は、あくまで洗浄機メーカーさんからご依頼を受けているため、いかに「洗浄していく過程」をメディアに撮ってもらうかが重要でした。キャラクターやタレントなどのエンタメ性が先行しがちな中で、我々が出したい文脈をどうテレビやWebで露出させるか、そこが一番苦労したポイントです。

2.起点は「担当者の笑顔」か「本質の追求」か。成果を出すための、若手社員の対照的な2つのアプローチ

大日方: 案件を進める際、まず何を整理しますか? 目的やターゲットなど、最初に何から考え始めますか?

 

廣瀬:少し回答がずれるかもしれませんが、私は「クライアントの窓口担当者がどうやったら笑顔になってくれるか」を一番始めに考えています。

学生時代にテーマパークで働いていた経験があり、目の前の人が喜んでくれることが一番のやりがいなんです。だからこそ、「今この課題を解決すれば、あの人が喜んでくれる」「こう動けば、先輩やクライアントが笑顔になる」というゴールを想像して、そこから逆算してアクションを考えるようにしています。

 

大日方: その考え方は、どの案件でも共通していますか?

 

廣瀬:そうですね、基本的にはどの案件でもそのスタンスは変わりません。

例えば、「PRフックのパターンをたくさん用意したほうが安心してくれるのか」、それとも「掲載想定メディアを先に伝えた方が喜ばれるのか」。手法はその時々で違いますが、「目の前の相手が安心し、喜んでくれる方法はなにか」を洗い出すところから、いつもスタートしています。

 

峯:僕は逆に、我々のようなPR会社を介さずとも「そもそもクライアントは何を伝えたいのか」という本質を最初に考えます。新商品を出すときに伝えたいブランドメッセージは何なのか、なぜCMではなく記者発表会を選ぶのか。

結局、PRのフックというのはクライアントが言いたいことへの肉付けに過ぎません。今回の案件でも、キャラクター、自治体 クライアントがそれぞれ何を伝えたいのか、世の中にどういう情報が出ればゴールなのか。まずそこを考えた上で、「なら、こういう文章にしましょう」「そのためにはオフィシャルムービーが必要ですよね」と逆算して動くようにしていました。最初にゴールを握っておかないと、関係者が多い案件では、意見がまとまらないこともあるため、まずはそこを意識しています。

3.クライアント寄りの視点を、どう客観視するか。PRのプロに求められる、真の「メディア視点」

大日方: 案件を進める中で、話がまとまらなかったり、伝えたいことがうまく伝わらなかったりする場面もあると思います。そうした時、どうやって軌道修正していますか?

 

廣瀬:  最近意識しているのは、あえて「AI」も壁打ち相手として活用しています。プロジェクトに深く入り込むほどクライアントへの思いが強くなり、どうしても視点が近くなりがちです。 なので、機密情報を伏せてAIに状況を入力し、フラットな意見をもらって俯瞰し直すことがあります。「自分の考えていることって本当に客観的な意見なのかな?」と一度冷静に俯瞰し直すために使っています。

 

峯:めちゃくちゃわかります。僕も没入してしまうタイプです。企画を考えているときは「これいいじゃん」と思うんですが、我々に求められているのは「メディアから見たらどうなのか」という視点だと思うんです。 ただ、その熱量が高まるほど、「これは本当にメディア視点で面白いか?」と立ち止まる瞬間もあります。

例えば「企業の周年」も社内では大きなニュースですが、世の中からすると、そこまで大きなニュース性が無かったり、関係がないことだったりします。だからこそ、そこをどう社会文脈と絡めるかを考え直します。

そして、「企画としては面白いですが、メディアバリューとしては〇〇です」と懸念などは正直に伝えていく。そうやって視点をリセットすることは大切ですね。

 

廣瀬:あと、私自身がいちユーザーとしての視点を持つことも大事にしています。「その話を聞いたとき、1人の一般人としてはこう思いました」という、クライアントでもメディアでもない声を投げかけることもあります。

 

大日方: PRのプロとしての専門家の意見と、ユーザーとしての意見、その2つの視点を持つことが求められているということですね。

では、実際に案件を進める中で、迷ったポイントや、ここが判断の分岐点だったというエピソードはありますか?

 

廣瀬:先ほどの社長直轄案件の話ですが、社長室チームと別の部署の間で方向性が異なり、議論が平行線になってしまったことがありました。そこで、先輩に何度も相談しながら、「メディア目線で正解でありつつ、全部署が納得する落とし所はどこか」を必死に考えました。

解決のために意識したのは、徹底的な事前調整です。相手によって「電話がいいのか、ショートメールか、LINEか」、連絡手段一つひとつまで考え抜いてコミュニケーションをとり、合意を作っていきました。

 

峯: 僕の場合は、3社間での情報共有にズレが生じ始めたときですね。2社には情報がはいってるけど、もう1社は知らないみたいなこともあって。発表の1か月前に「この進め方では効率が悪い」と感じ、先輩に相談しました。そこで「一度3社で集まって話そう」とアドバイスをもらい、大きなミーティングの場を設定しました。

結果、そこで腹を割って話したことで一気に情報がまとまり、連携がスムーズになったんです。一度止まってみて、考える。

そしてわからなかったら先輩に相談して。自ら「場を設ける」こと。この解決策を実行できたのが、自分なりの成長できた部分でした。

 

大日方:案件を進める中で、誰の視点を一番重視しましたか? クライアント、社会、メディアなど色々あると思いますが。

 

廣瀬:私は圧倒的に「メディア視点」です。最終的に生活者に届くとしても、まずはメディアに興味を持ってもらわないと情報は出ません。

クライアント視点はクライアント自身が一番持っているので、私たちはPRのプロとして、メディア視点を提供することが役割だと思っています。

 

峯:同感です。僕も第一優先はメディアかなと思います。「メディアはこう言いますよ」と伝えた上で、クライアントの譲れない部分に寄り添って着地点を探ります。

 

大日方:若手でありながら「PRのプロ」として見られることに恐怖心はありませんでしたか。

 

廣瀬:めちゃくちゃプレッシャーはあります(笑)

「プロの廣瀬さんに伺いたいんですが」と前置きされると怖いですが、そこは今までの知見に加えて、毎日ニュースを見たりトレンドを追ったりして得た知見を、堂々とぶつけるようにしています。

私は、恐怖心はあったほうがいいと思っているんです。プロとして見られるプレッシャーがあるからこそ、「もっと勉強しなきゃ」と思えるので。

 

峯:おっしゃる通りです。そうでないと、プロとして前に出られないですよね。自分の経験で積んできた肌感で答えつつ、足りない部分は先輩たちがフォローしてくれますから、そこは恐れず、思い切ってやっています。

あとは、実際にメディアの方と話す機会も多くて、すごく役立っています。「この商品単体だと厳しいけど、こういう企画で横並びにすれば出せるよ」といった生のアドバイスをいただく経験を何度も重ねました。 そうやって現場で揉まれるうちに、「このネタならいける・いけない」というメディア視点の肌感が自分の中で掴めるようになった。それが一番大きかったですね。

4.徹底した「伴走力」で、想いを社会の文脈へ。未経験の挑戦を成果に変える、マテリアルの強み

大日方:今回の案件を通して感じた「マテリアルの強み」は何だと思いますか? 

 

廣瀬:クライアントと同じ目線、同じ熱量で最後まで走り切る「伴走力」がマテリアルかつ、自身が所属している2局の強みだと思います。「すぐに相談できる人がいて助かりました」と言っていただけるような、パートナーとしての姿勢が強みです。

 

峯:クライアントが本当にやりたいことを、形にして結果に残せるところです。 今回の案件でも、単に完成した絵を見せるのではなく、「洗浄機で磨いていく過程」こそが見せたいものでした。そこで、過程をオフィシャルムービーとして素材化し、テレビプロモーターが粘り強くアプローチした結果、まずは制作過程がテレビで露出しました。すると、その放送時にタレントさんがワイプで「これ面白い、完成が見たい!」と反応してくれたんです。

我々はそのチャンスを逃さず、タレントさんの反応をフックに再度アプローチをかけ、完成時にもう一度露出を獲得することができました。各部署が連携し、試行錯誤しながら、しっかり成果に繋げる力が強みだと思いました。

 

大日方: 最後に、これから選考を受ける学生にメッセージをお願いします。

 

廣瀬:私は就活を楽しんでいました(笑)就活は今まで頑張ってきた自分自身をアピールできる「自慢できる機会」だと思って、ぜひ楽しんでほしいです。

また、就活の時期のインサイトや学生時代の経験は、すべて将来PRに活きてくると思います。私は学生時代にスカイダイビングをしましたが、「やりたい!」と思ったことは全部挑戦してもらえたら嬉しいです。

 

峯:世の中で「面白い」「バズってる」と思うことの裏側には、実は我々PR会社の仕掛けがあったりします。記事を見るときも、ただ内容を見るだけでなく、一番下までスクロールして「どこの企業が、何の目的でやっているのか」を確認してみて欲しいです。

一見関係ない企業が、なぜこんな面白いことを?という背景を知ると、PRの奥深さや魅力がわかってくるかなと思います。

※2026年2月時点の情報です。

マテリアルグループ広報

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